黒澤明ドラマSP「野良犬」

今回のリメークでは、“刑事が拳銃をすられたところからはじまる追跡劇”というエピソードは原作を踏襲しながらも、時代設定を現代に移し、オリジナルでストーリーを再構成! 

何者かに拳銃を盗まれた、ひとりの刑事・村上翔一。わずか5日間で取り戻せという非情な命令が下る中、拳銃を奪ったのが中学時代の同級生、柳下銀次と判明する。 
まもなく紛失した拳銃が使われる事件が起き、その捜査線上に浮かんだ男は、かつての親友、遊佐英だった! そして遊佐の妹・アキは美しきジャズシンガーとなっていたが、実は村上には言えない“秘密”を抱えていた…。まるで亡霊のように昔の仲間たちが次々と登場する展開に、村上は封印していた“25年前の苦い過去”を思い出す…。

“拳銃の紛失事件”という衝撃のサスペンスを軸に、同じ故郷で少年時代を過ごした5人の男女の生き様を描く群像劇として、黒澤明の傑作が鮮烈によみがえる…!

黒澤明の傑作が鮮烈によみがえる」どころか絞め殺したいんかっ!?と聞きたくなる酷い代物でしたなあ。そもそも普通こういうドラマはスルーするんだけれど荒野の用心棒見終わったあとに始まったし同じ黒澤明絡みで見てしまった。そりゃ黒澤版が大傑作だから同じレベルのものを見せろ、とまでは言わんよ。それにこのドラマ、刑事が拳銃をすられるというだけが同じでほぼオリジナルといっていい内容だしさ。けどよー、単純にTVドラマとしても出来悪いだろ、これ。そもそも追跡劇にすらなってねーじゃん。しつこいほど説明的なモノローグ入って説明的な会話があるわりには人間関係がわかりにくい。むしろ逆に混乱する。ストーリーは鈍重で動かんわ、リアリティーがなくて突っ込みどころだらけだわ、間が抜けてダラダラしてるわ見どころなしだよっ!あと舞台背景は現代なのに演出が昭和のマッチョな刑事ドラマ風なのがもう見てらんない。とにかくダサい。おかげで黒澤版野良犬が現代的で斬新なように感じるわ。60年以上前の映画より古臭く作れるというのはある意味凄いことかもな。今風にオリジナル作るのは構わんけどせめてソウルは受け継げよっ。番組名に黒澤明の名前出すんだったらさー。それと、

主演の江口は「閉塞感に包まれた今、本当に大事なものは何なのかというメッセージがこめられたドラマ。リメークというより、“新しいものを作っている”と実感しながら撮影した」と話している。

こういうメッセージがどこにあったのかさっぱりわからん。

野良犬<普及版> [DVD]

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普通に黒澤明監督作品を見返した方がよっぽど有意義に過ごせただろうなあ。絶対今見ても面白いはずだし今でも通じるメッセージがあるってよ。
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48時間 [DVD]

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羊たちの沈黙(特別編) [DVD]

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野良犬的な趣向を時代を変え舞台を変えしてやってる作品では思いつくとこではこの3作品が上手くやってると思うし、どれも独自のメッセージがある。