正月時代劇『御鑓拝借~酔いどれ小籐次留書~』

主人公は、赤目小籐次(あかめことうじ・竹中直人)。豊後・九重(くじゅう)藩1万2千石の江戸下屋敷の厩番を勤め、五尺一寸(153?)の矮躯。大の酒好きで冴えない風体。しかし、ひとたび剣を取ると秘剣の使い手ーー。 文化14(1817)年3月、小籐次は、おこう(鶴田真由)の店で開かれた飲み比べの会に参加して酒一斗五升を飲み干して寝過ごし、参勤交代で江戸を発つ時に間に合わないという大失態をしでかしてしまいます。奉公を解かれ浪人となりますが、それは、小籐次の目論見通りでした。 その後、小籐次は、播州・若生(わこう)藩の参勤交代の行列を襲い、槍持ちの鑓を奪います。襲われた若生藩は戸惑いを隠せません。小籐次追跡と御鑓奪還を命じられた藩の物頭を務める古田寿三郎(藤木直人)は、小弥太(辻本祐樹)らを使い、後を追います。 そして次に襲われたのは、村瀬次太夫(高橋英樹)が家老職にある豊後・布杵(ふき)藩。古田と村瀬は、腹を割って互いの情報を出し合い、小籐次の実像に迫ります。   一方、江戸の紙問屋の主人、久慈屋昌右衛門(津川雅彦)は小籐次の行く末を思い、古田との対決を防ごうとします。 しかし、小籐次は、あともうひとつ、肥前・牛津(うしづ)藩の御鑓を奪おうとしていました――。 なぜ、そんな無謀なことを、しかもたったひとりで小籐次はやり遂げようとするのでしょうか? 武士であることの名誉を賭けた男たちの攻防の行方は……。

原作がけっこう面白かったしドラマはコンパクトに上手くまとめてあったんだけどさー、竹中直人は殺陣が下手で大名行列襲撃場面が迫力も緊迫感もなくしょぼすぎ。肝心な見せ場がこうではまいったな。最近テレビ時代劇見るとストーリーはそこそこ面白いのにチャンバラがはじまるとゆるゆるでズコーってなってしまうことが多いのですがこれはその典型例でしたな。放映時間が1時間半ほどでテンポ良く話が進むから退屈はしなかったけどね。

御鑓拝借〈新装版〉―酔いどれ小籐次留書 (幻冬舎文庫)

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