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心のナイフ 上 (混沌の叫び1)

心のナイフ 上 (混沌の叫び1) (混沌の叫び 1)

心のナイフ 上 (混沌の叫び1) (混沌の叫び 1)

ぼくはトッド・ヒューイット。あとひと月で十三歳、つまり正式な大人になる。ぼくが住んでるプレンティスタウンは新世界のたったひとつの町。この星に入植したぼくらは、土着の生き物と戦争になった。やつらが撒いた細菌のせいで女は死に絶え、男は互いの考えがすべて“ノイズ”として聞こえるようになってしまったのだ。ある日、町はずれの沼地で、ぼくはノイズのないまったき静寂に出会った。これは何?それとも誰?異様な迫力、胸が締めつけられるような感動、尽きせぬ謎。ビッグタイトルを独占した“混沌の叫び”三部作、第一弾。ガーディアン賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞、ブックトラスト・ティーンエイジ賞受賞作。

三部作の第一部、しかも上巻なのでまだ地味な感じですけど、ぐいぐいと読める。異様な世界観は提示されるけど主人公の少年の視線からしか語られないし、またその少年の知識が浅いからはっきりした状況がわからない。まるで暗闇を手探りで進んでいくようなスリルがあり、おどおどしながらも先が気になる。ところどころに挿入される異様なフォントが凶々しく不安感を煽る。ヤングアダルト小説の特性を見事に生かして使ってる感じがいたします。上巻ラストが上手い引きなのですぐに下巻を読みますけど、途中から登場する女の子のヴァイオラが少しずつ主人公トッドに心を開いていく様子はけっこうドキドキするものがありましたね。