枕橋の御前 女剣士 美涼1

枕橋の御前 女剣士 美涼1 (二見時代小説文庫)

枕橋の御前 女剣士 美涼1 (二見時代小説文庫)

旗本の若隠居・隼人正と男装の美剣士・美涼が江戸の闇に光を煌かす! 島帰りの男を破落戸(ごろつき)から救った美涼と、剣の師であり養父でもある師父・隼人正を襲う、見えない敵の正体は?小説すばる新人賞受賞作家の新シリーズ! 十年前、旗本二千石本多隼人正は若年寄配下の先手組頭として諸国を探索中、長崎の丸山遊郭で十一歳の禿と出会い、故あって養女とし剣の技を教え込んできた。美しく成長した男装の美剣士・美涼は、深川八幡で破落戸の喧嘩に出くわし、助けた男は島帰りだった。これを機に美涼や隼人正の周りに不穏な輩が現れ、見えない敵との戦いが始まり、師父と養女の剣が闇を切り裂く。

私は男装の美剣士萌えするんですよ。その意味ではNHK土曜時代劇「浪花の華 ~緒方洪庵事件帳~」は毎週、栗山千明の男装の美剣士ぷりが見れてたいへんよろしゅうございました。あのドラマは内容も良かったし。さて、文庫書き下ろし時代小説でもぽつぽつと女性が主役の作品が出てきてますね。ということで今回はこの本です。女性剣士ものが読みたい、といっても性別が女になってりゃいいってもんでもないのでそのへんちゃんと書き込んでくれてるか?というとこに注目するわけですけども。この作品の場合なぜ男装の美剣士ってものが誕生したのか過程がちゃんとあるし、美涼が強くても剣士としても人間的にも未熟でそれゆえに乙女心が揺れ動いたりで期待した点ではクリアですね。物語としては小ぶりで見せ場も少ないのは残念ですがこの巻は主人公登場編と考えれば十分かな。これだけ基本設定作ってあれば今後美涼の成長やちょっとややこしげな恋のゆくえなどドラマ的にもいろいろ展開できそうではありますし。次巻以降本番というところでしょうか。

遠き祈り-左近 浪華の事件帳 (双葉文庫)

遠き祈り-左近 浪華の事件帳 (双葉文庫)


ドラマの浪花の華原作シリーズの方も男装の美剣士的に気になりますね。こっちもいずれ読まねば。
NHK土曜時代劇 浪花の華~緒方洪庵事件帳~ DVD-BOX

NHK土曜時代劇 浪花の華~緒方洪庵事件帳~ DVD-BOX