6月の読んだ本 まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4169ページ
ナイス数:621ナイス

俺、ツインテールになります。 (ガガガ文庫)俺、ツインテールになります。 (ガガガ文庫)
快作!出オチ的バカネタではあるがそれで終らせずクライマックスでは感動すら与えてくる。幾分かの弱さはあるが勢い、テンポ、ギャグセンスなどエンターテイメント要素をしっかり押さえていて、これはかなりの力量を持った新人ではないか。シリーズ化希望!
読了日:06月30日 著者:水沢 夢
おおおかさばき (落語絵本)おおおかさばき (落語絵本)
なかなかに粋な絵本。語り口にも落語らしさはきっちり表現されてますね。
読了日:06月30日 著者:川端 誠
大帝の剣1 <天魔降臨編> <妖魔復活編>大帝の剣1 <天魔降臨編> <妖魔復活編>
なんと26年かかって完結ということでこちらも20何年かぶりにこの物語を読みはじめる。かなり話を忘れていたおかげで新鮮に読めたし、抜群の読みやすさ面白さ。バイオレンス描写が多いが汚らしくならないのは文章に品位があるからか。
読了日:06月27日 著者:夢枕 獏
死んだ女は歩かない (幻狼ファンタジアノベルス)死んだ女は歩かない (幻狼ファンタジアノベルス)
キャラクター、グロ描写、設定など全てにおいて濃くアクが強い。著者はあとがきからして狙って人を選ぶ作品を書いている様子。こちらも狙った面白さが読めて堪能。
読了日:06月24日 著者:牧野 修
魔法使いの弟子たち魔法使いの弟子たち
伏線の緻密さや理論的な文章といい語り口が魔術的。突飛な話を突飛でなくリアリティを持って読者を引き込む手腕の見事さ。映像的な内容ではあるがこの作品を支えているのは文章表現ならではの知的な技術だと思う。
読了日:06月22日 著者:井上 夢人
東京レイヴンズ 東京フォックス (ドラゴンコミックスエイジ)東京レイヴンズ 東京フォックス (ドラゴンコミックスエイジ)
本編のコミック版も良いしこのスピンオフ版もなかなか良いですね。絵も丁寧でお話も面白い。主役のコンの愛らしさが出ているしその他のレギュラーメンバーもイメージ通りで活躍するしで。なにげにお色気シーン多かったなあ。惜しむらくはこれ単体で読むといろんな設定がわからないのできついかな?ってところ。それは作品の成り立ち上、仕方ないけれど上出来のスピンオフ漫画だと思います。
読了日:06月21日 著者:COMTA
墨痕 奥右筆秘帳 (講談社文庫)墨痕 奥右筆秘帳 (講談社文庫)
シリーズも十巻の大台に乗ってなお続く。明らかに予定を越えて長期化していると思うが水増し的味の薄さは感じられず緊迫感は保たれたままで読ませる。主人公コンビの活躍はむしろ少なめではあるがそれでも面白いのはサブキャラや仇役達にも血肉が通っているからであろう。中盤の忍者の師弟対決も燃える。ますます絶好調な展開。次巻がすでに待ち遠しい。
読了日:06月21日 著者:上田 秀人
百年の誤読 海外文学編百年の誤読 海外文学編
かなり上から目線の対談書評ではあるが時代を越えて生き残った名作に立ち向かうならばこのぐらいの不遜さはむしろ必要でもある。それより豊崎由美の嫌いな作品に対しての言い方がえげつなさすぎたり好きな作品にはデレデレしてみたり、に引いた。腐女子的下品さが悪い形で出たような。それでもちゃんとした教養を二人は持っているので書評集としては充実しており芯のある内容で読みごたえがある。
読了日:06月19日 著者:岡野 宏文,豊崎 由美
おまえは私の聖剣です。 (GA文庫)おまえは私の聖剣です。 (GA文庫)
あとがきで著者が書いているように魔界転生ネタでこのバリエーションには傑作が多いのでハードルが上がってしまう。その点独自の設定やシチュエーション作りがあってよくある亜流には陥ってはいない。しかしもう少し落ち着いた筆致で書いてくれないものか。勢いで突っ切ろうという戦略もわかるが過剰なパロディ等詰め込みすぎで悪い意味でごった煮になっていて地に足が着いた感がないし、かなり読みにくい。意気込みは大いに買うのだが。
読了日:06月19日 著者:大樹 連司
忍剣花百姫伝(1) (ポプラ文庫ピュアフル)忍剣花百姫伝(1) (ポプラ文庫ピュアフル)
う、うーむ面白いことは面白い。また時代伝奇活劇でありファンタジーというのも好み。しかしいくらなんでも展開が目まぐるしすぎて戸惑った。もともと児童書ということで読者層に合わせた戦略ではあるのだろう。であるから人物造形とか歴史観めいたこと求めるのも筋違いなんだろうな。次の巻からは読者としてもテンション合わせて物語に乗っていきたいものだ。
読了日:06月15日 著者:越水利江子
5秒で好かれる心理術5秒で好かれる心理術
ソウ氏の漫画パートがやはり面白いし、本文にも程よくユーモアがある。まあこのぐらいの軽みがあってちょうどいい本ですね。
読了日:06月14日 著者:ゆうき ゆう
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(上) (MF文庫ダ・ヴィンチ)あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(上) (MF文庫ダ・ヴィンチ)
アニメがなかなか良かったので読んでみたがアニメの余韻すら打ち砕く残念なノベライズ。小説として文章がこなれていないし、比喩が汚らしいのにはうんざりした。アニメを見ていなければ情景や時制も理解できないと思う。もし先にこの小説版を手にしていたらアニメを見ることはなかったであろう。下巻はまだ未刊行ではあるが出たとしてもよっぽど酔狂な気分にならない限り手にすることはあるまい。
読了日:06月14日 著者:岡田麿里
マルドゥック・スクランブル(7)<完> (講談社コミックス)マルドゥック・スクランブル(7)<完> (講談社コミックス)
ついに完結。最初は少し呆気ない気もしたが二度読んでこれでいい、と納得した。原作のコミカライズとしても素晴らしいがその範疇を超えて作画家が自分の作品として昇華した稀有な例であろう。いくつかの場面は絵になることによって突き刺さる描写になっており痛ましい。漫画としてこのシリーズが新たに展開されるかどうかはわからないが大今良時という優れた漫画家の作品は今後も追っていきたい。
読了日:06月12日 著者:大今 良時
東京レイヴンズ7_DARKNESS_EMERGE_ (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ7_DARKNESS_EMERGE_ (富士見ファンタジア文庫)
ここにきてまた風呂敷が広がりはじめたし、陰謀編ということで地味な展開を予想していたら後半はバトル展開、特に主人公が自分から成長しようと行動しだすなど見所も多かった。にしてもまだ物語としては溜めに入ったようでもあり懐の深さを感じる。いずれ積み上げたキャラ立て、展開が一気に炸裂したときに凄まじいカタルシスが来そうな予感。
読了日:06月06日 著者:あざの 耕平
愛蔵版 蛍火の杜へ (花とゆめCOMICSスペシャル)愛蔵版 蛍火の杜へ (花とゆめCOMICSスペシャル)
表題作目当てで読んだがむしろ超自然的要素のない二つの短編の方が好みだった。といっても表題作も実によかったしアニメーション化されたものを見るのも楽しみだ。どの短編も透明感がありラストシーンではっきりした着地を描かないのも開かれた感じがして心地好い。
読了日:06月06日 著者:緑川ゆき

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