DVD鑑賞 一命

滝口康彦が1958年に発表し、62年には仲代達矢主演の「切腹」として映画化もされた時代小説「異聞浪人記」を三池崇史監督が3Dで再映画化。江戸時代初頭、大名の御家取り潰しが相次ぎ、困窮した浪人たちの間では、裕福な大名屋敷に押しかけて切腹を申し出ると面倒を避けたい屋敷側から金銭を与えられることを利用した「狂言切腹」が流行していた。そんなある日、名門・井伊家の門前に切腹を願い出る1人の侍・津雲半四郎が現れ、井伊家の家老・斉藤勘解由を前に驚くべき真実を語り始める。主演は歌舞伎俳優・市川海老蔵と瑛太。共演に満島ひかり役所広司ら。


話自体は沈痛かつ一本調子ではあるが時制に工夫した語り口、重苦しい色彩に魅力あり、なかなか見応えがあった。序盤の瑛太が竹光で切腹する場面の痛ましさが強烈で引っ張られるし、クライマックスで海老蔵が武家屋敷で切る啖呵にも激しく情動を揺さぶられる。しかしこれ3D版も上映されたということだけどそっちはどうだったんかねー。ミチミチっと切腹するとこが立体でみえるとか?

切腹 [DVD]

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同じ原作の映画化ということでこっちも後ほど見るとしましょう。いや実はかなり昔に深夜放映されてるのを見ていたけど切腹場面のエグさにビビってテレビを切ってしまった。その記憶だけで言うと一命の切腹描写は幾分マイルドになってる気もしたが。まあとにかく今度はちゃんと最後まで見る。
一命 (講談社文庫)

一命 (講談社文庫)


これが原作か。